「海が走るエンドロール」の2巻を読みました。
※内容に触れるため未読の方はご注意ください
うみ子さん、やっぱり素直で、まっすぐで、すごく可愛らしいおばあちゃんですね…
そんな方が波に翻弄されつつ、恋愛模様と受容に手を焼いているのを見ているともう応援したくってたまらない。
でもその一方で思い切りがよかったり頭の中で銃ぶっ放してたりアクティブ(?)なところもあって。
作中で「これからどれだけ経験できるか、吸収できるか」と焦っていたけど、目を向けるようにさえなれば、いろんな感覚をどんどん吸収して素敵な映画を作り上げるのだろうなと安心して見ていられる感じがありますね。
私もうみ子さんの撮る映画をフルで見たい!!!
そしてこの巻で個人的に印象的だったのが、「自分が理解できないものを否定するのって逃げだと思うんです。恐怖からの防衛本能かもしれないですけど」と「(カテゴリ分けについて)みんな言いたいだけなんだと思います。わかってるふうになるので」の台詞。
前者は、ちょうど「正欲」を読み終わったところというのも相まって、めちゃくちゃ沁みました。
遠ざける前に、思わず否定する前に、このことばを思い出したい。その結果、何を選択するか/できるかはわからないのだけど。
後者は、ライターとして仕事をするうえで覚えておきたいなと思ったところ。
カテゴリ分けして、そのカテゴリ名とふわっとした印象を言えればなんとか形になっちゃった、なーんて。
正直それを完全に排除するのは無理だし、避けられることでもないけど。「わかっているふうになってるだけ」っていうのを了解できているかというのは大きな違いだと思う。
「わかっているふりができているだけ」のスタンスがあれば、より執筆にはかじりついて粘着質に情報調べて固執して練って、ってするエネルギーが湧いてきますのでね。
このふたつの台詞だけは、頭に入れておきたいなぁと思います。
三巻ではどんな展開が待っているのか。台風がどう動くのか。展開が気になりますね